古い家を高く売るためのたった一つの方法

高齢化社会が進むなか相続などで古い家をもらったが自分には必要ないので困っている、また親が同居してくることになり古くなった実家をどうしたらいいかと悩む人が増えています。
古い家だと売れないのではと感じるかもしれませんがそんなことはありません。
しかしこれから記載する売却時の方法や手順をしっかり理解しておかないと損してしまう可能性もあるので気を付けましょう。

古い家の定義とは

古い家の定義は曖昧で、築何年と決まっているわけではありません。
しかし一般的に築20年~25年経過すると一戸建て住宅の資産価値は無くなると言われています。
また、耐震基準の改定により旧耐震基準で建築された家は古いとみなされる場合が多いでしょう。

建物の価値がなくなる築年数

一戸建て住宅の場合、築20年~25年で建物の価値が無くなる理由として、木造パネル構造の建物における税法上の法定耐用年数が22年と定められていることが挙げられます。
マンションなどに多い鉄骨造では法定耐用年数がもっと長く34年ですが、一戸建て住宅では木造の場合が多いですよね。
もちろん22年経過したから建物の寿命というわけではなく、日本の伝統家屋では100年近くそのままの状態で使われている建物もあります。
しかし人が問題なく住める状態であったとしても資産価値の面で見ると20年以降はゼロになると考えられているのが事実です。

耐震基準の目安は1981年6月以降の建築かどうか

地震が多い日本では1981年6月1日の建築基準法の改定により耐震基準が変わりました。
1981年6月以前の旧耐震基準では震度5程度の揺れに耐えられるのが基準でしたが、新耐震基準では震度6~7の揺れでも建物が崩壊・倒壊しないことが求められています。
東日本大震災や熊本地震では最大震度7を観測していますし、今後もこのような大地震が起こる可能性もあるので、買い手の立場になってみても新耐震基準をクリアしているほうが安心です。
もし売却する家が旧耐震基準で建築されていても、耐震診断を受けていたり耐震補強工事を実施したりしているのであればそれらを証明する書類を用意しておくと良いでしょう。

古い家の売却方法とそれぞれの注意点

古い家を売る際にはいくつか方法があり、それぞれ注意すべきデメリットもあるので把握しておきましょう。

現状のまま売る

まずは古い建物をそのままの状態で売る方法です。
売り手からすれば手間も費用もかからず、買い手にとっても建物の価値がなければ土地だけの費用で安く購入できることやリフォームや建て替えなど自分の好みに合わせられる魅力があります。
記載したなかで一番リスクが少ないのはこの方法です。

瑕疵担保責任が発生する

現状のまま売り出した際に一番注意すべきなのは瑕疵担保責任です。
瑕疵担保責任とは売主も知らなかった欠陥が見つかった場合に、たとえ売買契約が完了していたとしても売主が負担して修理をする義務のことを指します。
簡単に言えば、購入後の保証と考えると良いでしょう。
買い手からすると中古物件でも欠陥があれば直してもらえる安心感はありますが、売り手にはどんな欠陥が見つかり、どれだけの修繕費用がかかるか分からない不安が残りますよね。
しかし建物が古いと瑕疵担保責任を免除してくれる場合もあるので、購入予定者と交渉してみましょう。
瑕疵担保責任を免除する代わりに値引きをするなどの条件で了承してくれる可能性も高いですよ。

状態によっては買い手がつかない可能性がある

古い家だと安く購入できるとは言え、見た目や状態があまりにも悪いとなかなか購入しようと思えない場合もありますよね。
さらに庭に大きな木や石がある、駐車スペースが足りない、外構が好みではないというような建物以外の部分に関する不満も出てくる可能性もあるでしょう。

リフォームしてから売る

次にリフォーム工事をしてから売る方法です。
リフォームと言っても範囲が広いですが、リノベーションのように大規模な工事を行うのであれば新築のような見た目になる場合も多いでしょう。
しかし、工事費用がかかるにも関わらず限られた一部の人にしか需要がないことから、この方法はあまりおすすめできません。

リフォーム費用がかかる

リフォームして売り出す場合は、もちろん工事費用が売主側に発生します。
リフォームと言っても水回りなどの一部分だけ行うのか、外構や屋根まで全体的に行うのかによって工事費用が異なります。
一部分のリフォームだけなら100万円以下で収まる場合もありますが、家自体が古いとなると大規模なリフォームを考えざるを得ないでしょう。
そうなると1,000万円近いまたはそれ以上の費用がかかる可能性もあります。
売却費用にリフォーム代金を上乗せするでしょうが、あまり高額になると買主側もそれならもう少しお金を出して新築の建て売りを購入しようかなと考える場合もあるでしょう。
かといって値段を抑えて売却すると売主が損してしまうリスクもあり得るので、リフォームをして売り出すのは止めておきましょう。

間取りが気に入った人しか購入しない

リフォームしてきれいな状態になっても、購入しようと考えるのは自分が気に入った間取りであることが前提ですよね。
そのためリフォーム後の間取りに満足し、かつ値段も予算内である限られた人にしか需要がなくなってしまうのです。
それならば売主がリフォームをせずに古い物件をそのまま売却し、購入者側が好きにリフォームできるほうがお互いにメリットがありますね。

建物を取り壊し更地にして売る

最後に家を解体して、更地にした状態で売る方法です。
土地だけを探していて自分好みの家を建てたい人にはピッタリなので、購入希望者が一番多くなるのではと感じますが、実は売り手にも買い手にも注意しなければならない点があるのです。
そのため、家が古くても安易に取り壊してしまうのは止めましょう。

固定資産税が倍以上になる

土地や家屋の所有者は必ず固定資産税を支払わなくてはいけませんが、家が建っている状態だと住宅用地の特定という優遇制度が適用され固定資産税が安くなるのです。
しかし家を取り壊して更地にすると、この制度が適用されず翌年から固定資産税が3倍以上も高くなってしまいます。
もし更地にしてすぐに買い手が見つかれば良いですが、何年も売れ残ってしまうと固定資産税はかなり大きな負担になります。
そのため家を取り壊すなら買い手が見つかってからのほうが安心です。

建築基準法に触れる可能性がある

家を建てる際には建築基準法を守ることが前提ですが、この建築基準法はずっと同じではなく改定されています。
そのため古い家を建てた時には問題にならなかったが、その家を取り壊して新たに新築する際には新しい建築基準法に引っ掛かり建築ができない可能性もあるのです。
建築基準法には細かい規定がたくさんありますが、なかでも「建築物の敷地は、幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない」という道路と土地の接道義務を満たしていないケースが多いです。
接道義務は火災や地震などの災害が起きたときの避難経路、消防車や救急車が通れる経路の確保が目的で、条件を満たしていないとその敷地に新たに家を建てることができません。
こういった土地は再建築不可物件と呼ばれていてリフォームすることは可能ですが、増築や改築は認められません。
また敷地に接している道路の幅が4mに満たない場合は、道路の中心線から2m敷地の縁を後退させなければならない「セットバック」が義務付けられています。
セットバックの対象となる土地では、新たに家を建てることはできますが、取り壊す前の家に比べて建築できる範囲が狭くなるので注意しましょう。

解体費用がかかる

家を取り壊す場合、解体費用が必要となります。
解体費用は建物の状態や構造、土地の広さによって異なりますが、木造住宅の解体費用は平均的に坪単価2万円~3万円なので、一軒家で多い40坪~50坪の敷地なら100万円程となる場合が多いです。
しかし敷地がもっと広い、庭に樹木がたくさん植えられている、都心部など解体時の坪単価が高い地域の場合には300万円近くかかる可能性もあります。
取り壊す費用まで負担したくないのが売り手の本音ですが、解体費用を売主側で負担するという条件のほうが買い手は付きやすいでしょう。

おすすめの売却手順

家を売る際の注意点がわかったら次に売却の流れを理解しておきましょう。
おすすめの売却手順をまとめました。

土地と中古住宅の2通りで売り出す

前述したようにリフォームまたは解体し更地にする方法では、費用面でも負担が大きくなるので売れない場合のリスクを考えるとおすすめできません。
そのため、土地売却と土地付き中古物件の2パターンで売却すると良いでしょう。
売主もリフォーム費用や税金面などで損することがないので一石二鳥ですね。

不動産一括査定サービスを利用する

不動産売却時には実際に売却活動をしてくれる不動産業者を選ぶのですが、数多くある不動産屋のなかからどこを選べば良いのか迷うでしょう。
そんな場合、不動産一括査定サイトを活用すると便利です。
一括査定サービスは、売りたい不動産を取り扱いできる複数の会社が見つかるだけでなく、査定価格も教えてくれる魅力があります。
1回の情報入力で複数の不動産業者からの査定額がわかるので手間がかかりませんし、売却価格の相場を把握しておけば大きな損をすることもないでしょう。
こういったサイトは心配という場合もあるかもしれませんが、大手不動産会社も提携していますし査定の見積もりは無料なので是非試してみてください。

専任媒介で契約する

売却活動をしてくれる不動産会社が決まったら媒介契約を結ぶことになります。
媒介契約には以下の3種類があります。

専属専任媒介 専任媒介 一般媒介
複数の不動産会社との契約 不可 不可
自分で買主を探して直接取引を行う 不可
不動産会社からの状況報告 1週間に1回 2週間に1回 法令上の定めはない

それぞれ特徴が異なるのでどの媒介契約が良いか迷うかもしれませんが、結論から言うと
専任媒介が一番おすすめです。
なぜなら専属専任媒介では不動産会社からの活動報告がこまめにされる安心感はありますが、必ず不動産業者を通してしか売却できません。
また一般媒介では複数の不動産会社と契約できるものの、活動報告についての定めがないため一体どういう状況なのかと不安になるでしょう。
一方、専任媒介なら自分の知人などのつてを頼りに買主を探すことができますし、不動産会社からの報告も2週に1回は受けられるメリットがあります。
まさに専任媒介は専属専任媒介と一般媒介の良いところだけを利用できるというわけです。

まとめ

古い家を売却する際には、現状のままかリフォームするか更地にするかという選択肢があります。
リフォームする方法では工事費用が発生し、そのうえなかなか買い手が付かないリスクも考えられます。
また更地にする場合は、解体費用がかかるほか翌年以降の固定資産税が3倍以上になりますし、再建築が出来ないケースもあり得るのです。
そのため、家は現状のままで購入後の解体を条件に土地だけ売るまたは中古物件として売るのが一番損せずに購入希望者が多くなるのでおすすめです。
そして売却時には不動産売買一括査定サイトを活用し、不動産会社が決まったら専任媒介を選びましょう。
古いとはいえ家や土地は大切な資産ですし、売主には思い出もあるでしょうから、できるだけ売主にとっても買主にとっても良い印象を残して売り渡せると良いですね。

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